サイクルタイム(Cycle Time)
製造現場において、サイクルタイム(Cycle Time)は製品の1つの単位を完成させるためにかかる時間のことを指します。つまり、製品の生産工程や作業の開始から終了までにかかる時間の合計です。
サイクルタイムは、製品を1つの単位として考えた場合の時間であり、その単位が次の作業ステップに進むまでの時間を示します。例えば、製造現場において製品の組み立て作業を考えると、サイクルタイムは1つの製品を組み立てるのに要する時間となります。
サイクルタイムは生産性や効率性を評価する上で重要な指標となります。短いサイクルタイムは生産能力の向上やリードタイムの短縮につながります。サイクルタイムの短縮は生産プロセスの改善や効率化のための改善策を検討する際にも重要な情報となります。
サイクルタイムを短縮するためには、作業プロセスや生産ラインの見直し、作業手順の最適化、不要な待ち時間の削減、生産設備やツールの改善などが考慮されます。また、リーン生産や効率改善の手法を活用することで、サイクルタイムの短縮に取り組むことができます。
なお、サイクルタイムとタクトタイム(Takt Time)は関連する概念ですが異なるものです。タクトタイムは顧客の需要に基づいて生産を進めるための目標となる単位時間あたりの作業時間です。一方、サイクルタイムは実際の作業時間を示します。