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ルカス・カナデ法(Lucas-Kanade method)

ルカス・カナデ法(Lucas-Kanade method)は、コンピュータビジョンの分野で使用されるオプティカルフローの推定手法です。オプティカルフローは、画像中の物体の動きを表すベクトル場であり、隣接するフレーム間の対応点の移動量を計算することで推定されます。

ルカス・カナデ法は、最も単純なオプティカルフロー推定アルゴリズムの一つであり、特に小さな物体の動きを追跡する場合に有効です。以下に、ルカス・カナデ法の基本的な手順を示します:

  1. 入力画像から、オプティカルフローを推定したい特徴点を選択します。一般的には、エッジやコーナーなど、画像中の変化の大きな領域を選びます。
  2. 選択した特徴点の周辺領域を取得し、フレーム間の相対的な移動を推定するために使用します。
  3. 2つのフレームの特徴点の周辺領域の輝度勾配を計算します。
  4. ウィンドウ内の輝度勾配とフレーム間の相対的な移動ベクトルの関係を表す行列を作成します。
  5. 行列の逆行列を計算し、オプティカルフローを解くためのパラメータを求めます。
  6. フレーム間の移動ベクトルを推定します。

ルカス・カナデ法は、局所的な移動を仮定しているため、大規模な物体の移動や画像中の複雑な動きには対応しづらいです。そのため、より高度なオプティカルフロー推定手法が開発されています。しかし、ルカス・カナデ法はシンプルで効果的な手法であり、リアルタイムの物体追跡や動きの検出に広く使用されています。

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