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人間による目視検査の課題点

人間による目視検査の課題点

製造業の製品の外観検査は通常人間が目視で実施しています。人間による目視検査の課題は何なのかを、武蔵精密工業の冷鍛セクションチーフの松橋さんにお話を聞かせていただきました。

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Q1.現場で困っている品質問題はありますか?

A1:設備が古くなってきてメンテナンスを行いながら設備を使っていますが、求められる品質精度が厳しくなっています。その品質精度を人が実現するのは難しくなってきています。人によって検査精度のバラツキが発生していて、大きな欠陥の見逃しはありませんが、機能に影響を及ぼさないような小さな欠陥は、人によって判断が異なってしまうという課題があります。

Q2、どんな判定をするのに困っていますか?

A2:判定基準を数値化出来ていない不具合の判定です。具体的な不具合で言うと、バリ、圧痕等ですね。

Q3、検査している場所は製品のどんなところですか?

A3:製品の外観部分で目視で容易に確認できる場所になります。

タイロットだと開口部の金型割れ、バリを検査しています。ラックエンドハウジングだと軸部のカジリです。それ以外は機能上問題のないところの傷(タイロット軸部の打痕)も検査対象です。

Q4、検査対象によって判定箇所は変化しますか?

A4:はい。また同じ部品でも、年々検査基準も変わりますし、納品先によっても検査箇所が変化する場合もあり、注意が必要です。

Q5、現場として目視検査の信頼性をどう考えていますか?

A5:統一された基準の元で判断される必要があると考えています。

もちろん、現場では作業標準を作成し作業者教育をしっかり行ってから検査を実施していますが、作業者によってバラツキが出てしまうのが現状です。また作業者の体調等でも検査結果にバラツキが起きるという課題もあります。

Q6、ベテラン・中堅・新人の作業者で目視検査は同じように行われていますか?

A6:同じように検査を行っていると考えています。ただ、注意しなければならないのは、ベテラン作業者になると経験による意思入れが少なからず入ってしまうケースもあり、新人や中堅作業者より、かえって曖昧な判断をする可能性がある点です。。

Q7、ベテラン・中堅・新人作業者の目視検査で違うところはどこだと思いますか?

A7:検査にかかる時間ですね。経験を積めば積むほど、見るべきポイントが絞られていきますので、作業スピードや判断にかかる時間には違いが出てきます。

Q8、自動化したいという気持ちはありますか?

A8:あります。バラツキが無く判断できること、鍛造領域だと生産が早いのでそれに対応出来る検査機があればぜひ使いたいと思います。

人間による目視検査の課題点のまとめ

いかがだったでしょうか?

人間による目視検査の課題点をご紹介しました。

現場では、人間による目視検査に以下のような課題を抱えていることが分かりました。

  • 作業基準が同じであっても作業者によって検査結果にバラツキが発生する
  • 同じ作業員でも、検査結果は体調などに左右され安定しない
  • ベテラン作業員による検査は意思入れが入ってしまい、判定が曖昧になる場合もある
  • 中堅・新人作業員はベテランに比べて検査にかかるスピードが遅い

AI外観検査装置をご検討の方はぜひ参考にしてみてください。

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