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二値化(Thresholding)

二値化(Thresholding)は、画像処理において、画像を2つの値(通常は黒と白)で表現する操作です。二値化では、画像中のピクセルの値を閾値と比較し、閾値以上の値を白に、閾値以下の値を黒に変換します。

二値化の目的は、画像中の対象物を背景から分離することです。背景と対象物の間の明確な境界を作り、特定の領域や特徴を強調するために使用されます。例えば、物体検出や文字認識の前処理として二値化が適用されます。

二値化の手法には、以下のようなものがあります:

  1. 固定閾値法(Global Thresholding): 画像全体に対して単一の閾値を適用します。ピクセルの値が閾値以上であれば白に、それ以下であれば黒に変換されます。閾値は手動で設定する場合もありますが、自動的に計算する方法もあります。

  2. 適応的閾値法(Adaptive Thresholding): 画像内の異なる領域に対して異なる閾値を適用します。画像の小さな領域ごとに閾値を計算し、局所的なコントラストの変化に適応します。これにより、照明の変動や影の影響を最小限に抑えながら、より精密な二値化が可能になります。

  3. 近傍平均法(Otsu's Method): 画像内の複数の閾値の中で、クラス間分散が最大となる閾値を自動的に選択します。これにより、クラス(背景と対象物)間の最適な分離が実現されます。

二値化は、画像中の情報を簡略化するため、特定の特徴を強調するため、または画像処理の前処理として使用されます。二値化された画像は、形状分析、特徴抽出、パターン認識などの応用に利用されます。

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