エッジ検出(Edge Detection)
エッジ検出(Edge Detection)は、画像処理において、画像中の物体や特徴の境界を検出するための手法です。エッジは、画像中の輝度や色の急激な変化を示す部分であり、物体の形状や境界を表現する重要な情報です。
エッジ検出アルゴリズムは、画像中のピクセルの輝度や色の勾配を計算し、その勾配が閾値を超える部分をエッジとして検出します。一般的に、エッジは画像中で明るさの急峻な増減(輝度勾配)を示すため、勾配の大きな領域がエッジとして特定されます。
エッジ検出のために使用されるアルゴリズムには、以下のようなものがあります:
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Sobelフィルタ: Sobelフィルタは、画像の水平方向と垂直方向の輝度勾配を計算します。これにより、画像中のエッジの方向と強度を推定します。
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Prewittフィルタ: PrewittフィルタもSobelフィルタと同様に、水平方向と垂直方向の輝度勾配を計算します。
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Cannyエッジ検出: Cannyエッジ検出は、複数のステップでエッジを検出する手法です。スムージング、勾配の計算、非極大値抑制、ヒステリシス閾値処理などの手順を組み合わせてエッジを検出します。
エッジ検出は、画像認識や物体検出などのタスクで広く使用されます。エッジ情報は、物体の形状や境界を抽出するための基本的な手がかりとなります。また、エッジ検出は、画像のセグメンテーション(領域分割)や画像の特徴抽出などの後続処理にも使用されます。
ただし、エッジ検出は画像中のノイズや細かな変動に敏感な場合があります。そのため、適切なスムージングやノイズ除去の手法を併用することが重要です。