交差検証(Cross-validation)
Python開発における「交差検証」(Cross-validation)は、機械学習モデルの評価手法の一つです。
機械学習モデルの性能を評価するためには、訓練データとは別の検証データを用意してモデルを評価する必要があります。通常、データを訓練用とテスト用に分割してモデルを訓練・評価する方法が一般的です。しかし、データセットが限られている場合やモデルの性能をより信頼性の高い評価を行いたい場合には、交差検証が利用されます。
交差検証では、データセットを複数の部分集合に分割し、それぞれの部分集合を訓練データと検証データとして交互に使用します。具体的な手順は以下のようになります:
-
データセットをk個の部分集合に分割する: データセットをランダムにk個の部分集合(フォールド)に分割します。通常、kは5や10などの値が使用されます。
-
モデルの学習と評価を行う: k個の部分集合のうち、1つをテスト用のデータセット(検証データ)として残し、残りのk-1個の部分集合を訓練データとして使用してモデルを学習します。そして、テスト用のデータセットでモデルを評価します。これをk回繰り返し、各評価結果を集めます。
-
性能評価の平均を計算する: k回の評価結果を元に、性能評価の平均値を計算します。一般的な指標としては、平均二乗誤差(Mean Squared Error)や正解率(Accuracy)などがあります。
交差検証を用いることで、モデルの性能評価をより信頼性の高いものにすることができます。各部分集合が訓練データと検証データの役割を交互に果たすため、データ全体を効果的に利用してモデルの汎化性能を評価することができます。