機械設備設計において、「シャトル（Shuttle）」は、物体や工具を運搬するための移動装置や機構を指します。シャトルは、往復運動や循環運動などを行い、物体の移動や位置変更を実現するために使用されます。

シャトルの主な目的と機能は次の通りです：

1. 物体の運搬: シャトルは、生産ラインや工作機械内で物体を運搬する役割を果たします。例えば、自動組み立てラインにおいて部品を運搬するシャトル、加工機においてワークピースを移動させるシャトルなどがあります。

2. 位置変更: シャトルは物体を特定の位置に移動させることができます。工作機械において、ワークピースを異なる工程や工具に移動させるために使用されることがあります。また、生産ラインにおいて、製品を次の工程に移動させるためにも利用されます。

3. ピッキング・プレースメント: シャトルは、物体のピッキング（取り出し）やプレースメント（配置）にも使用されます。例えば、自動倉庫において製品のピッキングと積み込みを行うためのシャトルなどがあります。

4. 操作の自動化: シャトルは、自動制御システムによって操作されることが一般的です。センサーや制御装置を組み合わせて、正確で効率的な運搬や位置変更を実現します。また、一部のシャトルは、プログラム可能な制御によって柔軟な操作が可能です。

シャトルは様々な形態やサイズで存在し、使用目的や設備の要件に応じて設計されます。例えば、リニアモーションシャトル、回転シャトル、往復シャトルなどがあります。シャトルの適切な選択と設計によって、生産性や効率性の向上、自動化の実現が図られます。