ステレオマッチング(Stereo Matching)
ステレオマッチング(Stereo Matching)は、画像処理において、複数のカメラやセンサから得られるステレオ画像(左右の視点からの画像)を用いて、3次元空間における物体の位置や距離を推定する手法です。ステレオマッチングは、視差(disparity)と呼ばれる特徴量を計算し、それを利用して深度情報を推定します。
ステレオマッチングの手法は、左右のステレオ画像における対応する特徴点を見つけることで行われます。一般的な手順は以下のようになります:
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特徴点の検出: 左右のステレオ画像から特徴点(エッジやコーナーなど)を検出します。
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特徴点の対応付け: 左右のステレオ画像の特徴点の対応関係を見つけます。この対応付けは、左画像の特徴点が右画像上のどの位置に存在するかを見つけることを意味します。
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視差の計算: 特徴点の対応関係から視差(左画像上の点と右画像上の対応する点の水平方向の距離)を計算します。視差は、物体までの距離とカメラ間の距離との関係に基づいて深度情報を推定するために使用されます。
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深度マップの生成: 視差マップをもとに、各ピクセルの深度(距離)を推定し、深度マップ(デプスマップ)を生成します。深度マップは、3次元空間における物体の位置や距離を表現した画像となります。
ステレオマッチングは、ロボット工学、3Dビジョン、立体視などの分野で広く応用されています。例えば、自動運転車の障害物検知や3Dモデリング、立体映像生成などに利用されます。高精度なステレオマッチングのためには、特徴点の正確な対応付けや視差計算の手法の改善が重要な課題となっています。