エッジAIデバイス「ニューラルキューブ」(Neural Cube)
エッジAIデバイス「ニューラルキューブ」
ニューラルキューブ(Neural Cube)とは、現場への迅速なAI 導入をサポートするマルチインターフェイスのエッジAIデバイスです。画像判定、音声認識、データ分析・予測など、求められるさまざまなタスクに適応可能です。また、開発に必要な基本的なコンポーネントが含まれています。これを使えば環境構築に時間をかけずに、すぐに AI を実装することができます。製造現場やリテール、医療・教育現場における AI 導入工数の大幅削減に繋がります。
エッジAIデバイスとは?
エッジAIとは、エッジデバイス = 端末で処理されるAIのことです。AI の種類の一つで、クラウドで提供されるクラウドAIとは違い、あらかじめ構築されたアルゴリズムに従い、エッジ(端末)上で推論を行います。推論デバイスとも呼ばれます。機械学習アプリケーション開発を目的として設計された組込みAIエッジシステムである NVIDIA Jetson などを搭載し、GPUで並列処理を行うコンピューターです。
IoT時代において、エッジコンピューティングは近年注目されている分野です。エッジコンピューティングとは、エッジデバイス(端末)の近くにサーバーを分散配置するネットワーク技術で、エッジ処理とも呼ばれます。
解決する課題
エッジAIデバイス「ニューラルキューブ」は以下のような課題を解決します。
AIの環境セットアップでスタックしている
<課題>
AI を現場導入する場合のエッジデバイス環境セットアップに膨大な工数がかかる。
<解決策>
ニューラルキューブは、AI実装に必要な OS、各種ソフトウェア、SDK などがプリインストールされていますので、必要なソフトウェアを選択して AI の推論アルゴリズムの実装をすぐに行えます。
覚えるべきプログラミング言語が多すぎる
<課題>
AI実装、周辺機器制御に必要なプログラミング言語がバラバラで開発が大変。
<解決策>
ニューラルキューブでは、統一言語として Python を採用しており、ソフトウェアエンジニアは同じ言語でプログラムの開発が可能です。
生産現場に適したデバイスが見つからない
<課題>
生産現場に耐えられる耐久性や持ち運びやすさを考慮したエッジデバイスの選択肢が少ない。
<解決策>
ニューラルキューブはハードウェアエンジニアが期待する耐久性や動作保証をクリアしています。コンパクトで柔軟なインターフェイスにより多様な場面で活用いただけます。
産業用カメラを導入したい
<課題>
監視用ではなく、産業用カメラを活用した画像認識システムを導入したい。
<解決策>
ニューラルキューブは産業用カメラのデフォルトI/FであるUSB3.0/Ethernetを各3portずつを標準装備しています。
エッジAIデバイス「ニューラルキューブ」の特徴
① AIの現場実装のための環境構築工数の削減
AIの現場実装の最初のハードルとなる、関連ソフトウェアや外部デバイスSDKがインストール済で環境構築が不要です。約160時間の工数削減が可能になります(当社調べ)。
② ソフト開発は統一言語の Python でプログラム可能
プログラミング言語の違いを気にすることなく、Python での開発、実装が可能です。
③ 使う場所を選ばないコンパクト設計
NVIDIA Jetson TX2を搭載。コンパクトサイズながら、動作温度は0℃〜45℃を保証。実用的で耐久性に優れた設計です。
■ サイズ:H178 × W116 × D139mm
④ 使いやすさを追求したインターフェイスポート
製造工場、リテール店舗、病院などの現場で必要とされるカメラ等の機器を接続する為に必要なインターフェイスを完備しております。複数台接続しても通信速度に影響が出ないように設計されています。
活用方法
- エッジデバイスにてAIの実装を検討している開発系AIエンジニア
- 製造現場でのAI導入による外観検査や故障予知システム
- 医薬現場でのAI導入による院内感染防止、待合室混雑予測など
- 工場現場でのAI導入によるオペレーションの最適化、セキュリティ強化
- リテール店舗でのAIによる万引き防止システムの構築、顧客属性分析など実店舗アナリティクスの導入
- 公共交通機関、空港、駅などでの混雑予測システムの構築
- 建設現場でのAI導入による業務行動分析、備品持ち出し防止
- 農業分野でのAI導入による生育予測と収穫時期の最適化
導入事例
「AI外観検査システム開発で160時間の工数削減」(武蔵精密工業)
自動車部品メーカーの武蔵精密工業の現場で実際に導入されております。ニューラルキューブによる現場実装により、開発環境構築に関わる工数が約160時間削減されました。
「CDLEハッカソンにて導入」(日本ディープラーニング協会)
日本ディープラーニング協会認定資格試験であるG検定/E資格保有者向けのCDLEハッカソン2020にてニューラルキューブ(Neural Cube)が導入されました。
引用:https://www.jdla.org/cdle-hackathon/ch2019/
他社比較
製品詳細
ハードウェア仕様
ソフトウェア仕様
Neural Cubeでは、カメラ(※1)の制御からAIを使用したアプリまで一貫してpython言語で開発が行えるように設計されています。(※1、現在はBasler社製カメラが対象になります。)
インストール済みソフトウェアは以下の通りです。
エッジAIデバイス「ニューラルキューブ」の使い方
料金
定価:1台〜35万円(販売台数次第でご相談に応じます)
よくある質問
- Neural Cubeに学習済みのAIモデルは入っていますか?
⇒ Neural Cubeには学習済みのモデルは入っておりません。お客様が作成いただいたAIモデルを実装して下さい。
- Neural Cubeを使って学習させることはできますか?
⇒ 本デバイスは推論向けになります。
- Basler社製カメラ以外のカメラは使用できますか?
⇒ 可能です。但し、その場合、お客様にて各カメラメーカーが用意しているデバイスSDKをセットアップ頂く必要があります。
- AIアルゴリズム開発のサポートはしていますか?
⇒ こちらのページ(AI外観検査装置)をご参照ください。
メディア掲載
https://car.watch.impress.co.jp/docs/news/1191697.html
https://blogs.nvidia.co.jp/2019/03/27/musashi-seimitsu-ai-manufacturing-jetson-agx-xavier/
https://robotstart.info/2019/10/21/musashi-abeja-ai.html
https://resources.nvidia.com/ja-jp-dgx-case-studies/dgx-station-musashi-success-story
https://monoist.atmarkit.co.jp/mn/articles/2006/01/news015.html
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00001/01914/